第92章

島宮奈々未はひどく動揺していた。天瀬美和子と島宮雪乃の言葉など微塵も当てにならないし、島宮徳安の言葉も信じられない。自分の力で答えを見つけ出すしかなかった。

「半島先生、今お忙しいですか? よろしければ、ご一緒に食事でもいかがでしょう」

 島宮奈々未は、子供の行方について直接問い詰めることはしなかった。

 半島桂子には分かっていた。四年以上の月日が流れても、いつか必ずこの日が来るのだと。彼女から逃げ切ることなどできはしない。

「ええ、構いませんよ」

 半島桂子は静かに頷いた。

 島宮奈々未は彼女を病院近くのレストランへ案内し、いくつかの料理を注文すると、極めて愛想良く振る舞った。...

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